チタン合金な話
松山のブログに引き続き、このブログを書くことになります。
私は、創業以来からベータチタニウムという社名で64合金に関わってきていますが、当初は駈け出しでもあり、「名前の知らないメーカーのチタンボルトなど売れない!」とよく言われましたし、売り上げが全くない月が数カ月続くこともありました。
そんな中、今までやってこれたのも社員努力やお客様のお陰だと痛感しています。
先日、ボルト製造の同業者から「このチタン合金ホイールナットのほうがベータの製品より安いけど・・・・・」と差し出されました。
創業以来、常にこのような案件は舞い込んできますし、確かにこう言った話に気を揉みながらここまで来た事は確かです。
先方で硬度を測定したところ「HV400以上」とのこと。
二人揃って、「非常に材質が気になる!」
それなりに二人とも製造コスト・材料原価は理解しているので、二人の経験値だけではこの材質は判別不可能でした。
数日後、成分に関する分析結果が出たとのことで電話がありました。
結果、「チタンを主成分になんでも入ってる。」
詳しく聞くと「チタンを主成分にバナジウム・アルミ・クロム・ニッケル・モリブデン・マンガン・鉄・・・・など」
この分析結果と硬度等から分かった事は「スクラップや切削クズを再溶解し固めた材料」。
材料費では到底太刀打ちできません。
チタン合金と言う事らしいのですが、どの規格の合金なのかも説明が付きませんし、次回ロットの成分も同じである事すら保障できないだろうと思われます。
やはり、チタン合金は日本の製鋼メーカーが作った材料が一番です。
時々、「国内の材料」という言葉を見ますが、これも創業当初から言い続けてきた言葉です。
ベータチタニウムの代表として最後のブログになりますが、4月から「日本特殊螺旋工業株式会社」の代表としてのブログになります。
今後ともよろしくお願いします。
株式会社ベータチタニウム
代表取締役 木内 宏昌