陽極酸化処理について
たまには真面目に。
陽極酸化処理についてお客さまからよくお問い合わせいただくことを、補足説明させていただこうかと思います。
陽極酸化処理は、
色落ちしますか?
剥げますか?
他のメーカーのボルトに処理できますか?
再発色できますか?
陽極酸化処理はチタンの表面に酸化被膜を形成する処理で、
ボルトのカジリ、焼付きを予防し、腐食代としても活躍しています。
固体表面に金属を成膜するメッキと異なり、チタンそのものの表面が酸化して非常に薄い皮膜を形成しているので(いわゆる日焼けした状態)、表面に摩擦を加えると摩耗し、(剥げるというより)削れ、くすみや色落ちにつながります。
故意に摩擦を加えなくとも、装着し振動を受けることで微細傷が生じて色落ちしたり、ほこりや砂などが付着し、くすんできます。
整備やボルト交換の過程で、「表面に汚れやグリス等が付着しただけ」の状態でしたら、中性洗剤で洗っていただければまたもとの色合いに戻ります。
その際は酸性やアルカリ性、摩擦が加わる恐れのある研磨剤の入った洗剤の使用はお避け下さい。
他社さまの製品についてですが、
弊社の陽極酸化処理の処理工程は、弊社製品に最も効果を発揮できるよう工夫しています。
他社さまによって製造工程が異なったり、材料成分が弊社のものと微妙に異なると発色不良を起こす可能性があるため、お断りさせていただいています。
また弊社では、チタン製品を長くご使用していただくために、色落ちした製品に再発色する処理を行っております。
製品の状態によっては新品と同じ状態にならないこともございますので、ご了承ください。
ご希望の際はあらかじめご連絡の上、パーツクリーナーで汚れやサビなどを前もって軽く落としていただけると有り難いです。
また再発色処理を繰り返すと、表面の酸化力が弱まってきれいに発色しない上、ボルトそのものも痩せてきます。
製品として安全にご使用いただくため、再発色は多くとも2回までが妥当かと思われます。
お客様に弊社製品をご使用いただくうえで、お役に立てればいいなと思います。
今後とも弊社製品をご愛顧くださいますようよろしくお願い申し上げます。