材質に拘る
ちょっと遅くなりましたが
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
年始のブログなので少々、気合を入れて書きますね。
時々ですが・・・・
私にしても・・・・・・・
松山にしても・・・・・・
庄司にしても・・・・・
「海外製のボルトが安い」と耳にする事があります。
低価格というものは、どこかで製造原価を落とす必要があります。
材料費であったり・・・・・・人件費であったり・・・・・・となりますが
それはこちらの想像であって事実に基ずくものでありません。
我々がお客様に伝えるべきことは、如何に高品質であるかを伝え理解していただくことが重要だと考えています。
「なぜ?我々が国産の素材に拘るのか?」
チタンの素材を作る上で第一段階のルチル鉱石からチタンの素材を作る、精製が重要なポイントになります。
この精製の段階で不純物が混ざると、後の溶解の段階では不純物が一切抜けなくなります。不純物である水素・炭素・窒素の除去は精製の技術が問われる重要な工程です。
世界的に見て、航空機関連で認定を受けている精製工場は日本・アメリカ・英国・ドイツ・フランス・ロシア・中国と7カ国だけです。
その中でも日本の精製工場には東邦チタニウム・大阪チタニウムテクノロジーズと2社のみで、2社とも航空機関連の認定を受けています。
その2社で作られたチタン素材を溶解し添加元素を加え丸棒・板・パイプなどを作っているのが、神戸製鋼・大同特殊鋼・新日鉄などの製鋼メーカーになります。
よく聞く話で、「すぐに折れる」「耐久性が低い」というのは・・・・・・・
64合金と謳われている海外製品の中に、水素・炭素・窒素の含有量がJISで定める規定値以上に含まれている事によって、耐久性の低い64合金ボルトが存在しています。
実際、簡易測定器で調べるとアルミとバナジウムは規定値ですが、水素・炭素・窒素は測定できません。
水素・炭素・窒素を測定するには費用のかかる分析をしないと分からないので、仮に店頭に測定器を持ち込んでも、個人が簡単に判断できないというのが現状です。
こういった粗悪な材料があることは、チタンの業界では周知の事実でありますが、個人の方までは浸透していない知らない世界です。
そこで改めて社内で保存している材料分析表(ミルシート)を眺めていて感じたことに、水素・窒素・炭素の量が極めて低いことが伺えます。
数年前に発表された材料物質研究機構の論文に、「国内の材料なら普通に飛行機に使えるじゃん!」とは書いていませんが、このような内容の文章が出ていました。
これはすべての規定値をクリアできても溶解炉の認定を受けていなかったりするもので、材料的には問題なく使えるというものです。
弊社が素材に拘る理由は、材料物質研究機構の論文にあったように「国内の材料なら普通に飛行機に使えるじゃん!」という材料を使用し、すべてのボルトやナットを製造している事です。
弊社が協力させていただき2度SUZUKA8時間耐久レースで優勝した、ヨシムラジャパンのレース車両も皆様がお買いいただいている製品と全く同じものです。
これからも真面目に作っていきます。