ねじ
考えても考えても考えても
ネジって奥が深いです。
今日はおよそ技術開発の書く内容ではなく、
マツヤマ個人的にネジについての”感想”を書いてみようと思います。
お時間の許す限りお付き合いいただければ幸いです。
さて、以前にも書きましたが、ネジの起源は紀元前にまで遡ります。
かの有名な数学者アルキメデスが発明したものだという説が有力なのですが、
数学者が発案したというのがこのネジの特性そのものを表していると感じられます。
基本的に『おねじ』『めねじ』という二種類の螺旋から構成されるネジ
ものすごく単純で、ものすごく奥の深い
そしてその可能性は常に限界まで到達できないもの
それは囲碁や将棋にも通じる底の深さを感じます。
今現在では基本的に『斜面の定理』基礎とした計算方法が確立されています。
しかし、この『斜面の定理』というものを理解しようとしても、
その中の表面的な数値の入力だけでは出来ないんですよね。
その次に材料の特性や、加工方法、そして使用状況を考えなければなりません。
今はベータチタニウム社ではチタン合金を使用して製品を作ることが多いのですが、
そのなかで考えるチタン合金のボルトとして有効な能力というのは
1、締める
2、外せる
3、再度利用
4、状態維持
5、振動吸収
6、対腐食
等があります。
1、2、についてはネジとして当たり前じゃあないのかと考えられると思いますが、
実際に世の中には『締まらない』『外せない』を目的としたネジもあるのですね。
そして3~6について考えていくと、この特性は高負荷のかかる機械に
有効に働かせる為に追及していっています。
ここでの機械とはオートバイや車という意味ではなく、
それらを構成する一つ一つの部品に対しての考えなのです。
サスペンション、やブレーキ。さらに先は内燃機の機械的性能の向上のために、
締結という役割を考えて考えて考えてボルトナットを作っています。
機械の性能を100%発揮できるボルトを作るのは、現実的には無理です
(机上の空論ならば100%は狙えますが)
しかし現状の能力が30%のものを90%まで引き上げる事は可能だと考えています。
適材適所は当然ながら、その他構成部品の能力、負荷を『考えて』作る事により生まれる性能ってものを知ってしまったんですね。
ベータチタニウムではTi-6Al-4Vチタン合金を使用してボルトを造っています。
それはいま現在、最もサスペンションやブレーキ回りに使うボルトとしての民生品の材料で効果が高いからだと考えているからです。
それは西暦2008年6月2日のお話
21世紀の現在
ベータチタニウムではTi-6Al-4Vチタン合金を使用してボルトナットを製造していますが、これから先に出てくるであろう様々な材質(金属に限定しない)に対して期待を感じざるを得ません。
今現在の製造技術、材料、表面処理
常に常に考えて、より良い製品を考えて実現させていこうと思います。