バネ下荷重の低減から実感出来る性能についての雑記
チタンの製品を造っていると言うとよく言われるのが
「バネ下荷重減らす為ですよね!」
っと言われます。
Ti-6Al-4Vという金属の特性は確かに鉄系統よりも比重で60%程しか無いので鉄系統から換装すると軽量化にはなります。
例えば単純にバイクのフロント周りのボルトを全てTi-6Al-4V化してしまったとしていったいどれほどの重量を減らす事が出来るのでしょうか?
恐らく数百グラムだと思います。
「数百グラムでバイクの乗り味が変わるのか?」
「変わったとしても本当にそれが良い方向に向くのか?」
このブログを読んで頂いている方の中にもそう考える方は多いと思います。
実際数多くのレースサポートの実績があっても
【プロにしかわからないのでは?】
っというご意見も多数頂きました。
やはり重要なのは『体感』出来て『感動』出来るもの
そこで自分自身がライダーとしてもドライバーとしても並以下のマツヤマが一般人代表として自社製品のテストでここ一年色々な車両で色々なテストをしてきました。
ボルト数本でバイクや車の動きが本当に変わるのだろうか?
実際に最初はマツヤマも半信半疑だったんですよ
けれども多くの車種でテストし多くの方とお話する中で色々と発見がありました。
まず『バネ下荷重というのは相対効果である』
と言う事。
バネ下と呼ばれる部分と人間も含めたその他重量の対比でバネ下重量の低減による効果は違うのだという事です。
バネ下とその他の重量の対比差が大きければ大きいほど軽量化の効果は高くいということです。
そして、大事なのは軽量なのではなく
『足回りの軽快さ』
だったのです。
軽量と軽快
非常にニュアンスが近いのですが実は意味合いが違います。
軽量ならば軽快なのでは?
と思うでしょうがそれだけだと半分しか合っていません。
例えばバイクの足回りというのは基本的にサスペンションが重要となってきています。
単純にサスペンションの動きが良いとバイクが軽く感じますよね?
(柔らかい硬いの話ではないですよ)
そこで私は
『サスペンションが良く動く為には?』
と考えずに
『サスペンションという機械がどうやったら効率良く動くのか?』
ともう一歩引いた視線で俯瞰的に要因の解析をしてみました。
サスペンションの役割は『バネ』
『バネ』に求めるのはスムーズな動き
スムーズな動きを実現するのに不必要なのは『無駄』
『無駄』を無くすのには…
まず、『無駄』なものって何だろう?
ここで言う『無駄』なものとは実質的なものではない
『無駄な動き』と考えました。
次回に続く…