ベータチタニウム 木内です。
はじめまして、ベータチタニウム 木内です。
今日から松山が関東方面に出張に行っていますので、私が日記の担当をさせていただきます。
あれ???。
ブログの題名が変わってる。
やられました。orz
チタンとネジの話が中心になりますので、技術系の方は必見です。
今日は国内のチタン事情の話をします。
まずは、サラッ?とチタンの製造工程の話をします。
チタンはルチル鉱石(チタン原石)から、純粋なチタンを取り出します。
いわゆる精製といわれるものです。
日本国内では「住友チタニウム」「東邦チタニウム」の2社で行っています。
精製されたチタンは「スポンジチタン」「チタンインゴット」と呼ばれるもので、それらは神戸製鋼・大同特殊鋼・新日鉄・愛知製鋼・住友金属で材質ごとに調合され、丸棒・板・パイプなどに加工され市場に流通します。
弊社では、このように出来た丸棒を仕入れ加工して、ボルト・ナットとしてお客様にお届けしています。
ここ数年の間にチタンの値段は高騰していますが、その理由のひとつに海外での航空機需要が伸びているためといわれています。
それによって国内でルチル鉱石から「スポンジチタン」「チタンインゴット」精製していたのでは供給が間に合わない為に、海外から「スポンジチタン」「チタンインゴット」を購入し、再精製しているからだと言われています。
ところで「なぜ?海外からのスポンジチタンを再精製??」と思われた方は鋭い!。
「不純物を除去できていない。」
これが一番の理由です。
不純物を除去できていないスポンジチタンで板・丸棒・パイプなどの材料を作った場合、どういう不具合が出るのか?
「曲げればすぐ折れる。」「引張ればすぐ切れる。」となります。
「あっ」と心覚えのある方。
まさしく「それ」です。
ネバリが足りません。
国内で板・丸棒・パイプを作っている製鋼メーカーでも海外の「スポンジチタン」を使う事を検討しているようですが、実現には至っていないようです。
このような事情があるので、弊社が日本国内の材料に拘っているというのを理解していただけると思います。
「全てのお客様に最上級の製品を!」
これからもずっと持ち続けたい信念です。
これが住友チタニウム製「スポンジチタン」です。(&木内の手