2011年12月31日
今年一年ありがとうございました。
こんにちは、木内です。
今年を振り返ってみると鉄をほとんど削らない工場になっていました。
これも時代の流れなんでしょうか?
創業以来、目指していたチタン合金以外に、インコネル・ハステロイ・純ニッケルなど特殊な合金が増えています。
そして意外なことに、純チタンを削ることがほとんどない特殊な工場になっています。
今年の夏ぐらいから来年の計画は練っていますが、顧客に満足頂き喜んでいただくことが最終的な目的です。
オートバイ業界に初めて陽極酸化処理のボルトを売り込んだ時のような感動をお伝え出来るような年になればと思っています。
それでは改めて、今年一年ありがとうございました。
また、来年もよろしくお願いします。
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2011年12月25日
EXスタッドボルトとチタン
今年リリースした製品で反響の大きかったもの。
エキゾーストスタッドボルトでしたね。
通常チタンというものは須らく『齧りやすく』『焼きつきやすい』という印象が強いので、こういった高熱にさらされ、尚且つ水滴や潮風に直接さらされるエキゾーストスタッド等に使用するということに対しての印象はあまりよくなかったのかもしれません。
具体的にエキゾーストスタッドボルトの最大の『難点は齧りやすく焼きつきやすい使用方法』だということ。
この問題点というのはチタン独自の性質である、熱による酸化のしやすさと、酸化の際に接触する他の金属との電飾が大きいという点にあるのですが、これは弊社の得意とする転造処理での螺旋山の作成で殆ど解決出来るのです。
転造螺旋とは通常一番ありふれている螺旋の加工方法なのですが、これはボルトというものが、基本的に大量生産を前提に作られている製品であるからで、TAB6400を含む殆どのチタン合金のボルトというものはロットが100~1000とボルト作成においては非常にロットが少なく(工業用量産ロットだと10000~)基本的にはあまり転造螺旋というものは用いられませんでした。その場合使用される加工技術として切削螺旋がチタンでは多くしようされてしまい、齧り焼きつき等の事故が多く散見されました。(切削で転造よりもそういった事例が多いのは上記転造螺旋の記事をご覧ください)
チタン=齧る、焼きつくというのは間違いではないのですが、加工方法によってはそのネガティブな要素というものは回避出来る、回避以上に使用用途に適合出来るということなのです。
転造によってある一定以上の酸化皮膜を確保させることが出来れば、エキゾーストスタッドとしてかかる熱量で酸化を進めにくく(あえて進まないとは書きません)することは可能なのですね。酸化による焼き付きや齧りによる心配が少なくなれば、そこから先はチタンの特色としてある対腐食性やTAB6400の持つ繰り返し使用に対する強さがキッチリと仕事をしてくれます。
決して目立つ箇所ではないのでしょうが、長く一台を乗って行く方にはぜひお勧めの部品です。
螺旋屋ベータチタニウムの本領発揮、どうぞご賞味くださいませ。
あ、
そろそろラインナップも増やしますよー
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2011年12月24日
0.5ミリ追加工
こんばんは。製造の庄司です。
先日のバイクセブン伊丹店さんのイベントに来られたお客様から「リヤのローターボルトがキャリパーの
ステーに擦れるので、この際64チタンのローターボルトに交換しようと思うんだけど、
そのままの厚みだとやっぱり干渉しそうなんで、薄くできる?」と。
「出来ますよ。でも、どれ位追い込むかは実際に測ってみないとわかんないですね。」
お客様、「うち、きみんとこの会社に近いから今度バイクもっていくわ。」
「了解です!」
てなわけで・・・・
お客様御来社です。
バイクはこれでした。
で、ローターボルトを見てみると
なるほど、擦れる程度ですが干渉してますね。
で、計測結果当社のローターボルトなら0.5ミリ薄く(3ミリから2.5ミリ)追い込んであげれば大丈夫なので追加工する。
(手前が追加工をしたローターボルト。わかるかな?)
単に頭頂部を削るのではなく、従来品と同じような見た目になるように心がけてます。
(6本加工したところ。)
で、今回はこれに陽極酸化をしてお客様のもとに行く予定。
お客様、しばし、お待ちを~。
以上製造の庄司でした。
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2011年12月16日
明日、明後日は製造の庄司は、
明日、明後日はバイクセブン伊丹店にて展示会をしてます。
こんばんは、製造の庄司です。
いや~寒くなってきましたね。
僕も通勤バイクにハンドルカバーを着けちゃいました。
それでも、停車時はトラックの横に止まってエンジンの熱で暖をとる始末。
そんな状況では、展示会当日もきっと寒いはず。
当日は駐車場での展示会の予定でしたが、バイクセブンさんのご厚意に甘えさせていただいて
店内にて展示会をさせてもらうことになりました。
寒いのを心配せずにみなさんいらしてくださいね。
で、今回もボルト、ナット、シャフトも展示するんですが、やはり一度体感して頂きたいですね。
実は大阪では初展示かものこれ。
通称「にぎにぎくん」
どこがどうなって体感できるのかは、実際にお店にてギュ~っと握ってみてくださいね。
製造の庄司でした。
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2011年12月14日
BMW F650GS
今日は珍しくブログを書いています。
日頃、チタン合金やらニッケル系の合金など削り難い材料ばかり取り扱っていますので、社員自体もこういうことを知らないと思いましたので書いておきます。
T村からの要望で「どうしても錆びがひどくなるボルトがある」とのことで調べてみました。
社員T所有のBMW F650 GSに後付けで取り付けられていた部品です。
見た目はステンレスで出来たボルトのカラーなんですが、錆が発生しています。
この錆がボルトに移っていわゆる「もらいサビ」となって、ボルトが錆びると言うことになっていました。
じゃ「なぜステンレスが錆びるのか?」なんですが、このカラーは磁石もつかないので18Cr8Ni系のステンレスです。
切削肌から見て「SUS303」で出来た製品です。
SUS303は快削性ステンレスで成分に0.15%以上の硫黄を含みますが、この硫黄が錆の原因になります。
SUS304でも錆びた鉄から錆が移ることがありますが、この場合、SUS303に含まれる硫黄から錆が発生していました。
典型的なSUS303の錆です。
錆の原因も判明しましたので、BMW F650GSで遊んでみました。
本人からは「お願いですから、ピンクだけはやめてください!」と言われていたような気がしますが、
最終的に私の頭の中では「お願いですから、ピンクにしてください!!」となっていました。(笑
このような経緯でBMW F650GSのフロントキャリパーマウントボルトとディスクローターボルトのサイズが判明しました。
BMW F650GS F キャリパーマウントボルト TIHC-10035 P=1.5 2本
BMW F650GS F ディスクボルト TIHC-06020 P=1.0 6本
赤いBMWにピンクのボルトは似合うと思いますよ。
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