2013年4月8日
陽極酸化処理にの意味合いについてのお話
意味合いについてという題名ではじめて見る陽極酸化処理の事を書いてみようと思います。
日本特殊螺旋工業のTi製品に採用している表面処理、陽極酸化。
バイクや車のユーザー様からは「装飾でしょ?」と認識されていますが結構色んな意味があるんです。
チタンの大きな特性としてその界面活性効果から表面に何かを付着させるというのは非常に難しく基本的に塗装の様な着色は実用的なものはまだありません。なまじっか塗料が載ったとしても剥離しやすく使用に耐えません。
また、TiNやDLC等の化学処理でも水素等が処理膜とワークの間に残留してしまい、処理のみでは衝撃や真空引き等のきっかけを与えた際に剥離してしまう可能性が高いです。
陽極酸化処理とは基本的にはアルマイトと同義語です。英語表記ではanodizingですが、日本ではアルマイトとは最初にその技術を使った企業の使用した商標だったのがいつのまにかアルミニウムのanodizingの総称=アルマイトとなったようです。
なので弊社ではTiに対するanodizingは陽極酸化処理という原理の呼称を使用しています。
話がそれましたがTiに対する陽極酸化の意味合い。
上段4行目のリンクで陽極酸化がボルトナットの使用において優れた特性があると書きましたが、ボルトナットに着色をする意味合いというものをお話したいと思います。
色身に関しては単純に装飾の目的でもあるのですが、色を変えることによって製品の識別とトルク管理をしておりました。
同じサイズの左ネジと右ネジを陽極酸化で色分けすることにより安易に視認が可能になることにより(大型車両のホイールナット等は左右混同だったりします)レース環境においては整備速度の向上、またはトラブルを未然に防ぐという意味合いがあります。
そしてメインのトルク管理。
これはモータースポーツ以外での使い方なのですが、大型工業機器のメンテナンスで例えば青、黄色、緑の三種類の色分けをしたボルトを三本のトルクレンチを用意しておいて、あらかじめに使用するトルクをセットしておくことにより紙媒体等で確認せずとも(確認できないような環境でも)確実に使用するトルクで締結出来ます。
こういった使い方は作業時間に規制があるような環境、内容は御想像にお任せしますがそういった現場で活躍しております。
単純に着色する技術ですが装飾目的ではなく螺旋の仕事をするうえでも重要な仕事を担っています。
そんな陽極酸化処理のお話でした。
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2013年4月5日
真ん中の大きな一個。
今日の実験はコイツ。
miniですね。
miniはいつものようにREDGEさんでちょこちょことやってます。
で、真ん中の大きな一個。
センターハブナットです。
純正は割りピン6割のクラウンナットなんですが、64tiで造ると締め込みの角度が純正よりも少なくなるために12割のキャッスルナットで作成しましたが見た目が若干レーシーになってそれはそれで良かったかと。
肝心の効果ですが、ホイールナット同様直進安定性の向上、コーナーでの定着性が感じられました。
特に直進安定性は車速が乗ってからハンドルをフリーにしたときに抵抗の少なさにちょっと驚きましたね。TIWNとの相乗効果もあると思います。
で、よく見るとハブボルトが蒼色・・・
実は数年前からテストしているんです、結構気になったのがローレットの山が潰れないかどうかだったんですが特に不具合も無さそうなのでコレもそろそろ動かそうかと思います。
mini用もそうですが国産車用も勿論ご用意いたしますのでお楽しみに!
ちなみにハンドルのボルトも換装済み。
何故だかREDGEさんではリーフグリーンが今流行ってるらしいです(RDG DAYS)
こんなトコ効果あるんかいなと思った方はREDGEさんへお問い合わせを♪
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2013年3月29日
細くてもやります。
こんばんは、製造のショウジです。
まずは、イベントの告知から。
4月7日(日曜日) バイクセブン岡山店にて展示会をさせて頂きます。
更に翌週の4月13日(土曜日)はバイクセブン伊丹店店内にて展示会をさせて頂きます。
2週続けてのバイクセブンさんでの展示会!
皆さんお待ちしてますよ!
で、今日は細もんボルト。
まずは材料を、セット。
ここから、M3の転造前ブランクの2.5φまで挽きます。あ、長さは30ミリです。
で、ひいたとこ。
で、先端を仕上げて、頭を加工します。
(M8の転造前ブランクと比較)
ここで、転造加工がはいります。
左、ネジピッチ1.75 右、ネジピッチ0.5 こんなにも目が違うんですね。
エイヤッと社長が転造してますが、簡単そうに見えて実は細かいネジのピッチはピッチを合わせるのが大変。
そこは職人の技ですね。
バシッと転造してくれました。(転造前ブランクボルトと共に)
更に今回は、陽極酸化を施して完成です!
勿論、このような細かいピッチでも一本からオーダー出来ます。
以上、製造のショウジでした。
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2013年3月21日
KOMATTI MIRAI RACING
昨年からお手伝いさせて頂いているMIRA RACINGさん。
マン島でのEVクラスの車両の開発でベータチタニウムとしても去年作ったC2720ボルトを初め新しいトライを色々とさせていただいています。
今年のマシンはMIRAI TT 零 13
装いが昨年からは大幅に変わりましたね。
ある意味ものすごくEVらしいコラボレーションですね。
新しいカラーに合わせて陽極酸化処理も特色をご用意してみました。
通常の陽極酸化処理の番手からは大きく外れる膜厚で苦労しましたがこれで車体とのカラーマッチングも抜群です。
この車両は本日から日曜日まで東京ビックサイトにて行われている東京国際アニメフェア会場内にて展示してるそうなので東京モーターサイクルショーに行かれる方はそちらも見てみてください。
勿論その後はライコランド東雲店さんで弊社も参加している店頭イベントにもご来場くださいませ!
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2013年3月15日
ピン、ピン、ピン
こんばんは、製造のショウジです。
今週は色んなピンを作りました。
例えば、
パットピン頭テーパーバージョン。
とか、
ただのピン(笑)。(φ3)
とか、
抜け落ちないようにβピンが差し込めるピンとか、
これは何に使うんだろう?的なピンとか。
そして~
ブレーキのキャリパーを留めるピン。
(パットピンとは違いますよ。)
実はこれが面白い。
旧車に乗られる方ならご存知のかたもおられるかもしれませんが、これ、フロントフォークとキャリパーを繋げる為に使ういわば、キャリパーマウントボルトのようなもの。
ですが、基本的にピンなので、締結ボルトではないんですね。
当然動きます。
何故こんな構造なんだろう?と考えましたが、結局わからず・・・・
とはいえ、今の時代ならお目にかかることがないようなパーツも当時は最先端だったりするんですね。
ちょっと歴史が見れた気がしたショウジでした。
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