2007年11月8日
Ti-6Al-4V DUCATI用アクスルシャフトPART 1
大阪のRiding House様とのコラボレーションパーツとして生まれたTi-6Al-4V丸材から総削り出しにて作成したTi-6Al-4Vアクスルシャフト
DUCATI独特のフレームワークと車両ディメンションを考え、軽量化よりも剛性を重視して設計し直したスペシャルパーツ。
重量的には軽量に造られていた純正アクスルシャフトに足りなかった絶対的剛性を飛躍的に向上させることによって路面から伝わる情報をスムーズに乗り手に伝達させます。
軽量化ではないTi-6Al-4Vチタン合金の一つの答えをあなたのマシンへ
適合車種
DUCATI MONSTER 02’~
DUCATI 916
etc
適合車種等についてのご質問、製品のご注文はRiding House様にお問合せ下さい。
開発協力 販売取扱
Riding House
大阪府寝屋川市高宮1-10-23
TEL 072-821-1101
FAX 072-824-2646
カテゴリー:製品紹介
2007年11月1日
TASTE OF TSUKUBA 2007
少し遅くなりましたが10月21日に筑波サーキットにて行われていたテイスト オブ ツクバ。
今年からこの新しく新設されたクラス【SUPER MONSTER-EVOLUTION Class】に参戦を決めた『チームACサンクチュアリーWithナイトロレーシング』との一日の軌跡を書いてみようと思います。
2007年 10月21日 日曜日
天候 晴れ
秋晴れの絶好のレース日和の中、筑波サーキットに到着しました。
今年、ご縁があってベータチタニウムがレースのお手伝いをさせていただく事になったチームACサンクチュアリー
『Zレーサー二号機』と名付けられたオリジナルフレームのマシンで
スーパーモンスターエヴォリューションクラス初代王者を目指します。
ライダーは前年度MONSTER-EVOLUTIONクラス覇者 上田隆仁選手
そして午前の予選 私はダンロップコーナーで観戦していました。
ライバルのゼッケンNo1ラッシュディール 浜口選手とゼッケンNo39サンクチュアリー上田選手
この予選から既に駆け引きは始まっていた
他を寄せ付けない走りで周回を刻んでいく二台のマシン
しかし予選時間も残りわずかとなった6週目
バックストレートから『バシィッ!』という音が聞こえスピードダウンしていくNo39のマシン
急いでピットに戻り状況を確認する。
エンジンブロー
勝つ為に限界近くで組んだエンジンがここで悲鳴を上げた
正直ここでのブローで参戦に陰りを感じました
が、
レーシングセレクションリーダー笹賀氏の統制の元用意してあったスペアエンジンに換装されていくZレーサー2号機
その光景は正にプロフェッショナルの成せる業だというものでした
各人が自らの役割を認識しスムーズに、そして的確に作業を進めていきます。
1時間を大きく下回る時間でエンジン換装を終えた2号機
そのまますぐに各部の動作チェックにかかります。
ここまで来たら後はライダーに全てを託すのみ
レース開始時間
ピットロードからチームクルーと見守ります
そしてスタート
しかし、エンジンのストールによって5~6番手で1コーナーに飛び込んでいったZレーサー2号機
トップはゼッケンNo1
しかし、1ラップ終了時にはポジションを2番手まで上げてトップを追走する上田選手
メインスタンドから慟哭にも似た歓声が上がる
ティルトゥノーズで周回していく二台のマシン
他を寄せ付けない二台のマシンの行く末を見守る観客の視線
そして観客の歓声が一際大きくなった周の最終コーナー
ゼッケンNo39のZレーサー2号機が先頭で駆け抜けてゆく!!
そしてバックマーカーを使い差を広げつつ最終ラップまでポジション譲らずフィニッシュ!!
12周という超スプリントのレースで繰り広げられたドラマ
最後まで諦めず、
最後まで死力を尽くし
最後まで戦い抜き
そして最高の栄光をその手に取ったチームACサンクチュアリーWithナイトロレーシング
テイスト オブ ツクバ初代SUPER MONSTER-EVOLUTIONチャンピオンという偉業を成し遂げた上田隆仁選手
このチームのお手伝いをさせていただけた事はベータチタニウム、そして私にとって光栄なだったと思います。
TASTE OF TSUKUBA 2007
SUPER M Evo.Class
Winner
No39 Team AC SANCTUARY With NITRO RACING
上田隆仁
Congratulations
カテゴリー:イベントレポート
2007年10月29日
LAMBORGHINI Circuit Challenge 2007
先週の土曜日に岡山国際サーキットで行われた、LAMBORGHINI Circuit Challenge 2007を見学させていただいてまいりました。
Ti-6Al-4Vでカウンタックのホイールボルト開発させていただいたのですが、次は現行車両用の物を作ろうということで色々と体験させていただきました。
会場に集まるランボルギーニ。やはり迫力があります。
とりあえず今回一度どんな感じの挙動の車なのかを知るためにナビシートに同乗させていただきサーキットを走行していただきました。
乗せていただいたのはコチラ。
LAMBORGHINI Gallardo
90°V型10気筒 DOHC 40バルブ 縦置きリアミッドシップ
382 kW (520 hp) / 8000 rpm/510 Nm / 4250 rpm
フルタイム4WD
というおよそ日本車では考えられないスペックです。
ヘルメットをかぶっているのは今回連れて来てくださったLAMBORGHINI OSAKAのT氏です。
後ろから
エンジンルームはガラス張り
走行していただいての感想は非常に良く出来た車だと感じる事が出来ました。こういうスーパーカー(あえてスポーツカーとは呼ばず)ってもっとゴツゴツしたものだと思っていたんですが、とてもなめらかでしなやかな動きをしながら駆け抜けていきます。
ボディも決して軽量ではないのですが重さを感じさせない安定感があります。
ここからボルトでどんな風に走りを変える事が出来るのか非常に楽しみになりました。
そして実際にB-titaniumの製品を装着したのがコチラ
こちらもGallardoなんですがグレーのボディが凄みを感じさせます。
そして装着しているのがこのホイールボルト
今回は陽極酸化処理を掛けたのですが、チタニウムグレー色のホイールとの組み合わせが非常に良かったです。
離れて見ても存在感がありますね。
実はこの車両のホイールボルトはお客様のご要望によりスペシャルな処理を施してあるのですが、それはまだヒミツにしておきます。
ホイールボルトを変える事によるメリットはまた別件で書いてみますのでお待ちくださいね。
カテゴリー:イベントレポート
2007年10月25日
2007 JSB1000
先日10月21日に鈴鹿サーキットで行われた2007全日本ロードレース選手権にてヨシムラスズキ with JOMOの渡辺選手が総合優勝を決めました。
2007全日本ロードレース選手権 JSB1000クラス
総合優勝 ゼッケン76
ヨシムラスズキwithJOMO 渡辺 篤選手
Congratulations☆
カテゴリー:イベントレポート
2007年10月19日
β鍛造を考える(最終回)
これでα-β合金とβ合金の使用事例などを分かっていただけたのでは?
と思いますが・・・・・・・。
今日は「β鍛造を考える(最終回)」
もっと、深いところに行きますので、ココまでのところで分からない人は最後の数行だけでも読んでくださいね。
さて、本題です。
αーβの組織の合金を加熱するとβ組織になります。
β組織に変わる温度を変態温度とか変態点といい、900℃近辺がその温度と呼ばれています。
α-β合金の鍛造は、この温度帯で行われています。
しかし、純チタン・β合金はココまでの温度に上げなくても、冷間もしくは温間と呼ばれる比較的低い温度で鍛造が可能です。
これは100gの材料から100gの製品ができる事がベストで、歩留まり(製品に対する材料比率)をよくする為に純チタン・β合金には鍛造という工法が取られいます。
しかし、64Ti(ロクヨンチタン)においては、純チタン・β合金と同様の工法が取れません。
まずは下の表をご覧下さい。
α-β合金とβ合金の性質です。
ボルト製造業者ですので、ボルトに当てはめると良く分かりますが、最強を求めるならば両者の利点を取り入れた材料がが必要になります。
現在のところ、β合金で両方の欠点を補った材料を見た事がありません。市場での流通量が非常に少ないα-β合金のSP700ぐらいでしょうか?(見た事も触った事もありませんが・・)
だから、航空機エンジン部品に64Ti(β鍛造)
深海6500の隔壁板に64Ti-ELI(β鍛造)なのです。
絶対妥協できない部品ですから・・・・。
最後に
α-β合金をβ鍛造する事によって破壊靭性・亀裂伝播速度・耐クリープ性を向上させる事が出来ます。これは理想の超高強度チタン合金になります。
私たちは上記と同じβ鍛造と呼ばれる工法で、鍛造を打ち、切削加工後、転造によってボルトを製造しています。
今年、ヨシムラジャパン様は私たちにプレゼントをくださいました。
それは8時間耐久レース優勝車両に、私たちの作ったボルトが装着されていた事です。
8時間耐久レースでトラブルは一切無く、優勝した証。
ありがとうございました。
カテゴリー:螺旋屋徒然ブログ
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